昼さがり
夏のような暑さに戻った
こんな日には
ちょっと
パンチが効いたぐらいの
アーリオオーリオ
ってカッコつけて言ってみたが
いわゆるペペロンチーノ
ニンニクのかおりとタカノツメのピリっ
が欲しくなる
オイルが残った口に
暑い日だからこその
ホットコーヒーをはこび
カップをカチャッと置くのと同時に
カギをジャラッと置く音が
隣のテーブルから耳に届いた
飴色に使い込まれたレザーの手帳の横に
放り出された
そのカギを差し込むマシンが
とんでもなくイカしていることは
アルファに詳しくないオレでもすぐに感じ取れる程
アルファのロゴが渋く輝く使い込まれたカギも
そのカギの持ち主のご婦人も素敵であった
そのご婦人はひとりでふらり現れ
カギをテーブルに置くのと
イスをもう片方の手で引くのと同時に
パスタとホットコーヒーをオーダーしながらの着席
着席と同時に手帳を開くと
手帳を支えている別の手で
テーブルに置いたカギをはじに寄せ
その手を戻しながらグラスに注がれた水を口に運んでいた
さらりとカッコよい人じゃないとただせっかちな行動が
このご婦人の優雅な一連の動きに
目を奪われた
たまには
こんな言い回しにさせてもらおう
勝手にイタリアの昼下がりをあじわったような
気持ちになったから
そして
やはり外に出て
そのマシンの美しさに目を奪われた
後で知ったのだが
そのマシンは60年代の
アルファロメオ・ジュリアというマシンだった
ネーミングまでサスガです
ネーミングまでサスガです
サイコーにかっこいい輝きは
やはりエイジング
だな
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