2019年8月28日水曜日

いろいろ勘違いしていた店


名古屋の
街のにぎわいを少しかわした
住宅街の一角
道路を半分見上げるかんじの半地下
下にまで伸びた長い暖簾を揺らしそっと佇む

いろいろ勘違いしていたそば屋がある
まずひとつは
数年前にこの店を訪れた時
名古屋の知り合いに
きしそばって言う
きしめんのように太い蕎麦があるって聞いて足を運んだわけだが

まあいわゆる
見たさってやつ
名古屋って事で
きしめんのように太い蕎麦で
きしそば
そんな感じで
軽いタッチでのメニューなんだろうな
と思ったのだが
それが見事にそんな浮かれた感じで作ったのではない事を悟った
だって
そばがきのようにモチっと濃厚に蕎麦を感じれて
麺としての口当たりも楽しめる
こいつは
んまい


最初はそのままで
蕎麦の香りとモチモチ感を楽しんで
次に塩をちょいとつけてさらに風合いを感じで
そして最後に出汁で
こいつは
んまい

いわゆる見たさでって気持ちに深く反省
これは他の蕎麦も気になるぞって
追加のざるを待ちながら
箸の木曽ひのきの刻印を眺めながら
「シブい箸だね」
「あっなんでもここのご主人岐阜の名店で修行してたらしいっすよ」
「あーーーっなるほど」

そう岐阜の知り合いから聞いた事ある
【そばきり 萬屋町 助六】って店行ってみてくださいと
なた切り蕎麦っつうのがあってすげえ太い蕎麦なんすよって
それだ

ってのがひとつめの勘違いで
それは数年前に始めって行った時にすぐに気づいた事なのだが

ふたつめの勘違いってのが
それ以来ずっと勘違いしていた事である
それはなんと店名
そんな事あるかいって思うかもなのだが

ふく助という店だとその時以来そう思っていたのだが
実は
ふ〜助
だったのである
そう
くではなく〜

この勘違いも後になって気がついて
というか教えてもらってよかった

だって
「きしそばって言う蕎麦あるんすけど行きます?」
「なにそれ」
「フースケって店なんすけど」
「なにそれ」
って
ここにたどり着けてなかったような気がするから
   蕎麦切り ふ〜助
     愛知県名古屋市千種区唐山町3−6

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